【社労士解説】賞与支払届の提出期限は?書き方やクラウド(マネーフォワード・SmartHR)での作成方法を解説
賞与(ボーナス)を支給した際、避けて通れないのが「賞与支払届」の手続きです。
「提出期限はいつまで?」「具体的に何を記載すればいいの?」と疑問に思う担当者の方も多いのではないでしょうか。
今回は、賞与支払届の基本から、クラウドソフト(マネーフォワード クラウド社会保険・SmartHR)を活用した効率的な作成方法について、社労士が詳しく解説します。
賞与支払届とは?なぜ提出が必要?
健康保険や厚生年金などの社会保険に加入している従業員がいる事業所では、賞与を支払った際に「被保険者賞与支払届」を日本年金機構(年金事務所)へ提出しなければなりません。
なぜ提出が必要なのか
雇用保険のみの加入であれば不要ですが、健康保険・厚生年金保険に加入している場合、賞与からも社会保険料が徴収されます。 「賞与をこれだけ支払いました」という内容を届け出ることで、それぞれの従業員の社会保険料額が確定する仕組みになっています。
提出期限と作成時の注意点
賞与支払届には、提出期限や計算上のルールがあります。
提出期限
賞与の支給日から5日以内に提出する必要があります。 社会保険料の引き落とし処理などに関わるため、支給後は速やかに手続きを行いましょう。
書き方と計算のポイント(標準賞与額)
書類には、会社情報や対象者の氏名のほか、支払った賞与額を記載します。 ここで重要になるのが「標準賞与額」です。
・1,000円未満は切り捨て: 実際に支払った賞与額から1,000円未満を切り捨てた額が「標準賞与額」となります。
例:賞与額 487,500円 ⇒ 標準賞与額 487,000円
・保険料の算出: この標準賞与額に、都道府県ごとの保険料率を乗じて社会保険料を算出します。
クラウドソフトで作成を効率化する方法
手書きや手入力での作成はミスが起きやすく、人数が多いと非常に時間がかかります。クラウド給与ソフトと連携すれば、数クリックで書類が完成します。
主要な2つのソフトでの作成手順は以下の通りです。
マネーフォワード クラウド社会保険の場合
「マネーフォワード クラウド給与」で賞与計算が終わっていれば、連携は非常にスムーズです。
1.「手続」の「賞与」メニューから「追加」を選択
2.支給した賞与(例:夏季賞与)を選択して保存
3.これだけで、計算データが取り込まれた賞与支払届がダウンロード可能になります
そのまま電子申請を行うことも、印刷して郵送することも可能です。
SmartHR(スマートHR)の場合
労務管理に強いSmartHRでも、給与データを取り込むことで簡単に作成できます。
1.マネーフォワード等の給与ソフトから賞与情報を取り込む
2.「書類の作成」に進み、手続きを開始
3.作成が完了すると通知が届き、金額が入った書類を確認・出力できます
SmartHRの特徴として、「年金事務所に行く」などのToDoリストが表示されるため、慣れていない方でも迷わず進められるメリットがあります。
まとめ:DX化でバックオフィス業務を楽に
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賞与支払届は年に数回の手続きですが、給与ソフトと連携させることで作業時間を大幅に短縮できます。
人口減少や労働時間の制限が厳しくなる中、効率化できる部分はどんどんツールに頼るのが正解です。自社の状況に合わせて、マネーフォワードやSmartHRなどの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

この記事の著者
福岡社会保険労務士法人 代表社員 社会保険労務士 村里男樹
創業50年を超える歴史を持つ福岡社会保険労務士法人の代表社員。「手続きを代行するだけの社労士」ではなく、企業の成長と発展に本気で貢献する「提案型」の支援をモットーとしている。
強みは、労務相談や就業規則の見直し・作成といった基本業務に加え、勤怠・給与・タレントマネジメントなどのクラウドツール導入支援を組み合わせた総合的な人事労務の運用サポート。制度構築後の「運用」を重視し、労務環境の整備と企業発展に繋がる助成金の正しい活用にも注力している。