マネーフォワード給与 – 初期設定でよくあるミスと確認ポイントを解説!
2026年6月18日
給与計算をクラウドシステムに移行すると、計算ミスや入力漏れ、作業時間も大幅に減ります。しかし「設定」を誤ると、システムが自動で間違った計算を続けてしまい、結果として残業代の未払いという法的リスクに繋がるケースが少なくありません。
本記事では、特に見落としやすい設定ポイントを3つ、マネーフォワード クラウド給与をもとに解説します。
よくある設定間違い
割増基礎のチェックミス
【割増基礎】とは、時間外労働・休日労働・深夜労働の割増賃金(残業代)を計算するときの基礎となる賃金のことを指します。
基礎に含まれる手当(例)
・基本給
・職務手当
・資格手当
・役職手当
基礎から除外できる手当(例)
・家族手当
・通勤手当
・住宅手当※名称だけで判断されるわけではなく、実際の支給方法や制度内容によって扱いが変わる場合があります。
・臨時で支払われる賃金
マネーフォワード給与では支給項目の設定画面から割増基礎に含める手当にチェックを入れることで、自動で割増基礎に含めて残業代や休日手当の計算が可能です。
よくあるミスが新しい手当を追加した際に、このチェック設定がデフォルト値のまま(オフのまま)残ってしまうケースです。例えば「業務手当」を新設したのに割増基礎にチェックを入れていない場合、その手当を含めずに残業代が計算され、結果として未払いが発生します。
60時間超残業の割増率
2023年4月以降、企業規模を問わず月60時間を超える法定外残業については割増率が50%以上となっています。月60時間という基準は「1ヶ月の法定外残業時間の累計」で判定するため、システム側で自動集計・自動切替の設定が正しく行われているかが重要です。
特に注意したいのは、休日労働の時間が60時間カウントに含まれるかどうかです。法定休日労働の時間は60時間の算定には含めませんが、法定外休日労働の時間は法定外残業として60時間のカウントに含める必要があります。労働時間の分かれ方がシステム上正しく設定されていないと、60時間の判定自体が正しくできません。
確認したい設定ポイント
・法定休日と法定外休日(所定休日)がシステム上で区別されているか
・法定外休日労働の時間が、60時間カウントの対象に含まれる設定になっているか
・60時間を超えた時点で、割増率が自動的に50%以上に切り替わる設定になっているか
マネーフォワード給与ではカスタム計算式を組むことで、60時間までは1.25倍、60時間を超えた分は1.5倍で自動計算することができます。
手作業で「今月は60時間を超えたから手当を別途計算する」といった対応が不要になり、毎月の計算ミスや確認漏れを防げる点が大きなメリットです。
固定残業代(みなし)・固定超過分の整合性
固定残業代(みなし残業)制度を採用している企業では、「固定残業時間数を超えた分の残業について、追加の割増賃金を支払う」設定がシステム上で正しく機能しているかが重要です。
固定残業代は「○時間分の残業代として、月◯円を支給する」という契約上のルールですが、これはあくまで最低保証であり実際の残業時間がその時間数を超えた場合は、超えた時間分の割増賃金を追加で支払う必要があります。システム上でこの「超過分の自動計算」が設定されていない、または正しく動作していない場合、超過分が未払いとなります。
確認したい設定ポイント
・固定残業代が「時間数」と紐づいた設定になっているか、「金額のみ」の設定になっていないか
・その時間数は、最新の雇用契約書・就業規則の内容と一致しているか
・実残業時間が設定時間数を超えた場合、超過分が自動計算される設定になっているか
固定残業超過分の出し方は複数のパターンがありますが、いずれもマネーフォワード給与で自動化が可能です。
「固定残業代の設定はしているが、超過分の自動計算まで設定できているか自信がない」という担当者様は、以下の設定例をご参照ください。
固定残業代の設定は従業員ごとの「業務情報」に固定残業時間(みなし)30時間と入力し、支給項目の「固定残業手当(みなし)」に80,000円を登録します。
そのうえで、固定残業超過分手当の項目を有効にすることで、実残業時間がみなし時間(30時間)を超えた場合の超過分を算出します。
まとめ
クラウド給与計算システムは正しく設定すれば計算ミスや未払いリスクを大幅に減らせる一方、設定そのものに誤りがあると、その誤りに気づかないまま計算が続いてしまいます。
また、法改正や勤務形態の変更などで設定の見直しが必要になります。初期設定で終わりではなく常にアップデートしていくことが重要です。
福岡社会保険労務士法人では、以下のサポートを行っています。
これからクラウド化を検討されている企業様 – クラウド導入支援
給与計算システムの選定から、就業規則・雇用契約に基づいたカスタム計算式の設計、初期設定まで一括してサポートします。「何を設定すればいいか分からない」という状態からでもご相談いただけます。
すでにクラウドを導入済みの企業様 – クラウド設定監査
現在使用しているシステムの設定内容を実際の環境に入り確認いたします。勤怠データとの連携に問題がないか、就業規則・賃金規程と整合性が取れているか、残業代の計算が正しく行われているかなどをチェックし、結果をご報告します。設定変更が必要な場合は弊所にて対応も可能です。
クラウド設定・運用まで丸ごとお任せしたい企業様へ – クラウド+給与計算アウトソーシング
クラウドシステムの設定・保守はすべて当法人が行い、毎月の給与計算業務もアウトソーシングとして承ります。法改正対応や計算式のメンテナンスも含めて代行するため、社内の労務担当者の負担を大幅に削減できます。
初回相談は無料です。貴社の現状をお聞きしたうえで、最適な改善の方向性をご提案いたします。
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