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【社労士解説】有給休暇の正しい知識!実はあの労働者も?知らないと損をする基本ルール

[目次]

「有給休暇って正社員しかもらえないのでは?」「パートだけど自分には関係ないかも」――そう思っている方も多いのではないでしょうか。

労働基準法は義務教育で詳しく習う機会が少ないため、実は本来もらえるはずの権利を知らずに損をしているケースが少なくありません。

本記事では、社労士が有給休暇の仕組みや付与日数、取得のルールについて、厚生労働省の資料を基に分かりやすく徹底解説します。

有給休暇は「すべての労働者」の権利

有給休暇は、法律によって「何日与えなければならない」と明確に決まっている制度です。

よく誤解されがちですが、正社員だけでなく、パート、アルバイト、派遣社員など、すべての労働者が有給休暇の権利を持っています。職種や業種による限定もありません。

有給休暇はいつ、何日もらえる?

有給休暇の付与日数は、働き方によって大きく2つのパターンに分かれます。

フルタイム(一般型)の場合

週5日以上、または週30時間以上働く、いわゆるフルタイムの方の場合、入社から半年(6ヶ月)経過した時点で10日間付与されます。

・4月1日入社の場合: 10月1日に10日付与

・その後: 1年ごとに、11日、12日、14日……と増えていき、勤続6.5年以上で最大「20日」が毎年付与されるようになります。

パート・アルバイト(比例付与)の場合

週の労働日数が4日以下、かつ週の労働時間が30時間未満の方などは、その日数に応じて有給が与えられます(比例付与)。

週1日しか働かない場合でも、半年後には法律に基づいた日数の有給が付与されます。「週の出勤数が少ないから有給はない」ということはありません。

有給休暇をもらうための「2つの条件」

有給休暇が発生するためには、以下の2つの条件を満たす必要があります。

1.入社から6ヶ月経過していること

2.算定期間の全労働日の「8割以上」出勤していること

例えば、体調不良などで長期欠勤し、出勤率が8割を切ってしまうと、その年の新しい有給は付与されません。ただし、「労災による休業」「育児休業」「介護休業」などは出勤したものとみなされるため、これらが理由で有給がもらえなくなることはありません。

知っておきたい!有給休暇の運用ルール

有給休暇の有効期限と最大日数

有給休暇には「2年」という時効があります。 今年使いきれなかった分は来年に持ち越せますが、その翌年には消滅してしまいます。そのため、一度に保持できる最大日数は、繰り越し分を含めて「40日」となります。

会社側の義務「年5日の時記指定」

現在は法律が改正され、年10日以上の有給が付与される従業員に対しては、会社が時季を指定して「年5日」は必ず取得させなければならないという義務があります。

有給中の給料はどう計算される?

有給を取った日の給料は、主に「所定労働時間働いた場合に支払われる賃金」で計算されます。

・月給制の方: 休んでも欠勤控除されず、そのままの給料が支払われます。

・時給制(パート等)の方: その日のシフトに入っていた時間分(例:4時間のシフトなら4時間分)の給料が支払われます。

まとめ:有給休暇は正しく使おう

有給休暇は労働者に認められた正当な権利です。 会社側は、有給を取得したことを理由に給料を減らしたり、賞与の査定を下げたりといった「不利益な取り扱い」をすることは禁止されています。

また、「取得理由」を詳しく言う必要もありません。「うちの会社には有給がない」と言われたとしても、法律上は条件を満たせば必ず発生するものです。

正しい知識を持って、心身のリフレッシュのために有給休暇を有効に活用しましょう!

この記事の著者

福岡社会保険労務士法人 代表社員 社会保険労務士 村里男樹

福岡社会保険労務士法人 代表社員 社会保険労務士 村里男樹

創業50年を超える歴史を持つ福岡社会保険労務士法人の代表社員。「手続きを代行するだけの社労士」ではなく、企業の成長と発展に本気で貢献する「提案型」の支援をモットーとしている。
強みは、労務相談や就業規則の見直し・作成といった基本業務に加え、勤怠・給与・タレントマネジメントなどのクラウドツール導入支援を組み合わせた総合的な人事労務の運用サポート。制度構築後の「運用」を重視し、労務環境の整備と企業発展に繋がる助成金の正しい活用にも注力している。

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