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【社労士解説】未払い賃金を防ぐための注意点とは?原因と対策を解説!

「給与計算をしているはずなのに、なぜか未払い賃金が発生してしまう」「残業代の計算が複雑で正解がわからない」—経営者や人事担当者の方から、このようなご相談をよくいただきます。

本記事では、クラウド導入の前に必ず知っておきたい労働法の知識として、未払い賃金が発生する主な原因と、それを防ぐための3つの注意点を社労士がわかりやすく解説します。

給与計算のミスをゼロにし、労務リスクを抑えたい企業様は、ぜひ最後までお読みください。

未払い賃金(未払い残業代)が起きる2つの大きな原因

未払い賃金、いわゆる「未払い残業代」が発生する原因は、大きく分けて2つあります。

1.時間の算出漏れ

2.計算間違い

多くの場合、このどちらかが原因で未払いが発生しています。

圧倒的に多い!「時間の算出漏れ・仕分けミス」

実は、未払い賃金の原因として圧倒的に多いのが「時間の算出漏れ」です。

労働基準法における時間の算出は非常に複雑です。例えば、朝9時から夜22時まで働いた場合、その時間を以下の表のように正しく仕分ける必要があります。

区分 割増率
通常の労働時間 1.00
時間外労働(残業) 1.25
深夜労働(22時以降) 1.50(1.25 + 0.25)

法律の知識が曖昧なまま「なんとなく」で仕分けてしまうと、その時点で未払いが発生します。多くの企業では、この「間違った時間データ」を給与計算ソフトに打ち込んでしまうため、ソフトを使っていても未払いを防げないという事態が起きています。

意外と気づかない「計算間違い」

もう一つの原因である「計算間違い」には、さらに2つのパターンがあります。

手当の漏れ: 基本給だけで残業代を計算していませんか?実は、基本給以外にも残業代の計算に含めなければならない手当が多く存在します。

・単価(時給)の算出ミス: 月給を時給に直す計算は非常に難解です。

未払い賃金を防ぐためにチェックすべき3つのポイント

未払い賃金のリスクをなくすために、貴社の給与計算が以下の3点に当てはまっていないか確認してください。

①自社の労働時間を正しく算出・仕分けできているか

まずは、法に基づいた時間の仕分け(法定内・法定外・深夜・休日など)が正確に行われているかを確認しましょう。

②残業代の基礎となる「手当」に漏れはないか

残業単価を出す際に、除外してよい手当(家族手当、通勤手当など)以外がすべて含まれているか再チェックが必要です。

③時給換算するときの「分母」は合っているか

月給を時給に直す際、分母となる「1ヶ月平均所定労働時間」が正しく設定されているか確認してください。

月によって勤務日数が変わる場合、毎月単価を変えるのは大変なため、一般的には1年間の平均から算出します。この分母が定まっていないケースが多々見受けられます。

まとめ:クラウド導入の前にルールを明確に

未払い賃金を防ぎ、効率的に給与計算を行うためには、システムを導入する前に「自社のルール」を労働法に適合させることが不可欠です。

クラウドツールは非常に便利ですが、「正しいルール」を設定して初めてその真価を発揮します。

・自社の時間算出は合っているのか?

・この手当は残業代に含めるべきか?

・最適な計算式の分母はどう設定すべきか?

こうした細かい設定や法的な判断については、専門家である社労士へお気軽にご相談ください。ルールをしっかり整備することで、トラブルのないスムーズな運用が可能になります。

給与計算の適正化やクラウド導入に関するご相談は、ぜひ当事務所までお問い合わせください!

この記事の著者

福岡社会保険労務士法人 代表社員 社会保険労務士 村里男樹

福岡社会保険労務士法人 代表社員 社会保険労務士 村里男樹

創業50年を超える歴史を持つ福岡社会保険労務士法人の代表社員。「手続きを代行するだけの社労士」ではなく、企業の成長と発展に本気で貢献する「提案型」の支援をモットーとしている。
強みは、労務相談や就業規則の見直し・作成といった基本業務に加え、勤怠・給与・タレントマネジメントなどのクラウドツール導入支援を組み合わせた総合的な人事労務の運用サポート。制度構築後の「運用」を重視し、労務環境の整備と企業発展に繋がる助成金の正しい活用にも注力している。

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