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子ども・子育て支援金とは?2026年開始の新制度をわかりやすく解説|企業への影響は?

少子化対策の一環として、政府が導入を予定している制度が「子ども・子育て支援金制度」です。

この制度は、社会保険料とあわせて徴収される形で財源を確保し、児童手当の拡充など子育て支援に充てる仕組みです。

ニュースなどで耳にした方も多いと思いますが、

・いつから始まるのか
・誰が負担するのか
・企業の実務に影響はあるのか

など、まだ十分に理解されていない部分も多い制度です。この記事では、子ども・子育て支援金の概要と企業実務への影響について社労士の視点で解説します。

子ども・子育て支援金とは

子ども・子育て支援金とは、少子化対策の財源を確保するために新設される負担制度です。

医療保険料に上乗せする形で徴収され、その財源は主に次のような施策に使われます。

主な目的

・児童手当の拡充
・出産・育児支援の強化
・保育サービスの充実
・若年世代の子育て支援

つまり、子育て世帯への給付や支援のための財源として設計されています。

こども家庭庁:https://www.cfa.go.jp/policies/kodomokosodateshienkinseido#3

制度はいつから始まる?

子ども・子育て支援金は2026年度から段階的に導入予定となっています。

ただし、負担額は急激に増えるわけではなく、

・段階的に導入
・徐々に増額

という形で進められる予定です。

誰が負担するのか

子ども・子育て支援金は医療保険加入者が広く負担する制度です。

具体的には

・健康保険加入者
・国民健康保険加入者
・後期高齢者医療制度

などの医療保険制度を通じて徴収されます。

そのため、現役世代だけでなく広く社会全体で支える仕組みになっています。

企業の実務への影響はある?

企業にとって大きな変更があるかというと、給与計算の仕組みが大きく変わるわけではありません。

理由は、子ども・子育て支援金は医療保険料の中で徴収される仕組みだからです。

つまり、

・健康保険料の一部として徴収
・社会保険料の改定として反映

される可能性が高く、給与計算の実務としては保険料率変更への対応が中心になると考えられます。

企業が注意すべきポイント

今後企業が注意すべきポイントは次の3つです。

①社会保険料率の改定

子ども・子育て支援金は医療保険料の中で徴収される予定のため、保険料率が改定される可能性があります。

給与計算システムやクラウドの設定変更が必要になる場合があります。

②従業員からの質問対応

制度開始後は、

「給与が下がった気がする」
「保険料が上がった理由は?」

などの質問が増える可能性があります。

そのため、制度の概要を把握しておくことが重要です。

③法改正・制度変更への対応

少子化対策は今後も政策の中心テーマとなるため、

・支援制度の拡充
・社会保険制度の見直し

など、制度変更が続く可能性があります。企業としては労務管理・給与計算の制度変更に対応できる体制が重要になります。

こども未来戦略とは?

こども未来戦略とは、少子化対策を強化するために政府が打ち出した政策で、総額約3.6兆円規模の子ども・子育て支援の拡充を行う施策です。

2024年度(令和6年度)から3年間を集中期間とし、「こども未来戦略 加速化プラン」に基づき、次のような支援制度の拡充が進められています。

主な目的は

・子育て世帯の経済的負担の軽減
・出産・育児と仕事の両立支援
・子育て環境の整備

などで、社会全体で子育てを支える仕組みづくりが進められています。

こども未来戦略で拡充される主な制度

児童手当の拡充

こども未来戦略では、児童手当の制度が大きく見直されました。主な変更点は以下のとおりです。

・所得制限の撤廃
・支給期間を高校生年代まで延長
・第3子以降は月3万円に増額
・支給回数を「4か月に1回」から「2か月に1回」に変更

これにより、子育て世帯の継続的な支援強化が図られています。

※令和6年10月から拡充

妊婦のための支援給付

妊娠期からの支援として、妊婦への給付制度も整備されます。伴走型相談支援とあわせて

・妊娠届出時:5万円
・妊娠後期以降:妊娠している子どもの数 × 5万円

が支給されます。妊娠・出産の初期段階から支援を行うことで、安心して出産できる環境づくりが目的です。

※令和7年度から制度化予定

出生後休業支援給付

両親がともに育児休業を取得した場合、出生後休業支援給付が新設されます。子の出生直後の一定期間において、

・両親ともに14日以上の育児休業取得

をした場合、最大28日間、手取りの10割相当の給付を受けることができます。これにより、男性の育児参加を促進し、共働き家庭の子育て支援を強化することが狙いです。

※令和7年度から実施

育児時短就業給付

子どもが2歳未満の期間に時短勤務を選択した場合の所得減少を補う制度として、「育児時短就業給付」が創設されます。

内容

・時短勤務時の賃金の 10%を給付

これにより

・育児と仕事の両立
・時短勤務の利用促進

が期待されています。

※令和7年度から実施

育児期間中の国民年金保険料免除

自営業者など国民年金の第1号被保険者を対象に、育児期間中の国民年金保険料を免除する制度が創設されます。

これにより、育児による収入減少の影響を軽減し、子育て期の社会保障負担を軽減することが目的です。

※令和8年10月から実施予定

こども誰でも通園制度

保育所に通っていない子どもでも、一定時間保育サービスを利用できる制度です。

対象

・0歳6か月〜3歳未満

利用内容

・月10時間まで利用可能

これにより

・保護者の負担軽減
・社会との接点づくり

などが期待されています。

※令和7年度から段階的導入、令和8年度から全国実施予定


企業・労務管理への影響

こども未来戦略は、子育て支援政策ですが企業の労務管理にも大きく関係します。特に影響があるのは次の分野です。

・育児休業制度
・時短勤務制度
・社会保険制度
・給付制度の対応
・子ども・子育て支援金(新たな財源制度)

今後、制度変更が進む可能性もあるため、企業としては 最新の制度情報を把握し労務管理体制を整えることが重要です。

制度の目的は「社会全体で子育てを支えること」

子ども・子育て支援金は、単なる負担増ではなく少子化対策のための社会全体の仕組みづくりという側面があります。

企業としても、

・出産・育児支援
・働き方改革
・人材確保

など、子育て支援は重要な経営テーマになっています。

制度の動きを把握しながら、自社の労務管理体制を整えていくことが重要です。

労務・給与制度の見直しは専門家へご相談ください

社会保険料の改定や制度変更は、給与計算や労務管理に影響することがあります。福岡社会保険労務士法人では、400社以上の顧問実績をもとに

・社会保険制度の最新情報の提供
・給与計算アウトソーシング
・クラウド勤怠・給与システム導入支援
・労務管理体制の整備

などを通じて企業の人事・労務体制づくりをサポートしています。制度変更への対応や労務管理にお悩みの際は、お気軽にご相談ください。

この記事の著者

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