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【令和8年】福岡県の最低賃金が1,114円に決定!適用日と企業対策

2026年9月18日

令和8年度(2026年度)の福岡県地域別最低賃金は、前年度から57円引き上げられ「時間額 1,114円」に改定・決定し、令和8年9月4日に官報公示されました。効力発生日は2026年10月4日です。大幅な引き上げに伴い、パート・アルバイトだけでなく、月給制の正社員も含めた速やかな賃金点検と就業規則の見直しが必要です

令和8年度(2026年度)の福岡県の最低賃金はいくらに決定した?

結論として、令和8年度の福岡県の地域別最低賃金は前年度から57円引き上げられ、時給「1,114円」に決定しました

福岡地方最低賃金審議会での審議を経て決定された今回の改定は、物価高騰への対応や県内の人材流出防止、他地域との賃金格差縮小を背景に、引上げ額57円・引上げ率5.39%の大幅な引き上げとなりました

項目 令和7年度(前年) 令和8年度(今回) 引上げ額(率)
福岡県 最低賃金 1,057円 1,114円 +57円(+5.39%)

※上記数値は福岡労働局発表のプレスリリース(令和8年9月4日官報公示)に基づく確定値です。(執筆時点:2026年9月)

時給1,114円への引き上げにより、週40時間勤務(月約173時間)のフルタイム労働者の場合、月額換算で約9,860円以上の人件費増加となります。経営へのインパクトを正確に把握し、速やかなコスト管理を行う必要があります。 

厚生労働省:福岡県の最低賃金

福岡県の新しい最低賃金はいつから適用される?

新しい福岡県の最低賃金(1,114円)は、2026年10月4日(効力発生日)から適用されます

効力発生日以降に行われた労働に対しては、給料の支払い日や締め日に関わらず、改定後の最低賃金以上の賃金を支払う必要があります

給料の締め日をまたぐ場合の実務対応

給与の締め日が「毎月20日締め」や「末締め」など、発効日(10月4日)をまたぐ場合の計算には注意が必要です。

日割り計算を行う場合: 10月1日〜3日の労働分は旧単価(1,057円以上)、10月4日以降の労働分は新単価(1,114円以上)でそれぞれ計算します

一括で改定する場合: 給料計算の手間を削減するため、10月支給分(または10月の給与計算期間の初日)から全額を新単価(1,114円以上)に繰り上げて対応する企業も多く見られます

福岡県の事業者が最低賃金チェックで注意すべき落とし穴とは?

最も注意すべき落とし穴は、「支給している総額だけで判断し、除外手当を引かずに比較してしまうこと」です

最低賃金のクリア状況を確認する際、基本給や各種手当を合わせた「総支給額」で単純比較することはできません。法律上、最低賃金の対象から外さなければならない手当が存在します

最低賃金の計算から除外される主な手当

以下の手当は、時給換算額を計算する際に支給額から差し引いて計算しなければなりません

・精皆勤手当、通勤手当、家族手当

・時間外労働手当、休日労働手当、深夜手当(割増賃金・残業代)

・臨時に支払われる賃金(結婚手当など)

・1か月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与・ボーナスなど)

月給制・日給制従業員の時給換算方法

パートやアルバイトだけでなく、月給制・日給制の従業員も以下の算式で1時間あたりの賃金を算出し、福岡県の最低賃金(1,114円)と比較する必要があります

・日給の場合: 日給 ÷ 1日の平均所定労働時間

・月給の場合: (月給 - 除外手当の合計)× 12か月 ÷ 年間所定労働時間

また、パート・アルバイトの時給を引き上げた結果、勤続年数の長い中堅社員の給料水準と逆転・接近してしまう「賃金逆転現象」が起き、社内の不満につながるケースが福岡県内の企業でも相次いでいます。パート層だけでなく、給料体系全体の再設計が必要です。

福岡県の中小企業が最低賃金引き上げに対応する手順とは?

自社での違反を防ぎ、円滑に引き上げを行うための基本的な3ステップです。

  1. ステップ1:対象労働者の抽出と時給換算 雇用形態(正社員・契約社員・パート・アルバイト)を問わず、全従業員の基本給と対象手当から時給換算額を算出し、1,114円未満の対象者をリストアップします

  2. ステップ2:賃金引き上げ額と増額コストの試算 1,114円を下回る従業員の時給・基本給を引き上げた場合、企業全体で年間いくらの人件費増になるかを試算します。また、周辺の給料階層に対するスライド昇給の必要性も検討します。

  3. ステップ3:就業規則の改定と労働条件通知書の再交付 給料額の変更に伴い、必要に応じて就業規則(賃金規程)を改定し、対象となる従業員に対して変更後の「労働条件通知書(雇用契約書)」を再交付・締結します。 [要確認:監修者チェック]

現場での最低賃金引上げ対応事例:DX推進と助成金活用で賃上げを乗り越えた福岡のケース

単なる人件費増として捉えるのではなく、業務改善と助成金活用を組み合わせることで、収益性を向上させながら最低賃金引き上げに対応した事例があります

以下は、福岡県内の企業における実際の改善事例をベースとしたモデルケースです。

【事例概要】

・業種: 飲食・食品製造業(福岡県内)

・従業員規模: 約15名(パートタイマー10名)

・地域: 福岡県福岡市近郊

【課題】 パート時給を1,057円から1,114円(+57円)へ引き上げる必要が生じ、年間で約115万円の人件費負担増が見込まれた。原材料費の高騰も重なり、利益確保が深刻な課題となっていた。

【取組内容】

  1. モバイルオーダーシステムと厨房機器の導入: 注文受付と会計の自動化、および仕込み用の調理設備を導入し、現場のオペレーション負荷を軽減。

  2. 「業務改善助成金」の活用: 設備投資費用の一部について国の助成金を申請・受給

  3. シフト最適化とベースアップ: 業務効率化により無駄な残業時間が月20時間削減され、削減できた人件費をパート・正社員双方の時給引き上げ原資に充当。

【成果】 最低賃金を上回る1,130円への時給引き上げを実現。作業効率化により従業員の負担が軽減し、定着率が大幅に改善。求人応募数も前年比で約1.8倍に増加した。

[要・監修者から事例提供] ※実際の相談実績に基づく事例へ差し替え予定(業種・規模・数字を含めた匿名化データ)

よくある質問(FAQ)

Q1. 福岡県内のパートの時給がすでに1,114円以上の場合は、何も対応しなくて良いですか?

最低賃金法上の違反はありませんが、正社員や他スタッフとの平衡(バランス)確認が必要です。 時給1,114円以上の従業員は法律上の引き上げ義務はありません。ただし、最低賃金の引き上げによって新人のスタート時給が既存スタッフの時給に近づくため、モチベーション低下を防ぐ目的で既存スタッフの時給も一定額引き上げる「スライド昇給」の検討が推奨されます。

Q2. 福岡県で使える賃上げ支援策や助成金にはどのようなものがありますか?

代表的なものとして、厚生労働省の「業務改善助成金」や各種持続化補助金が利用可能です。 「業務改善助成金」は、事業場内で最も低い賃金を一定額以上引き上げ、かつ生産性向上に資する設備投資等(POSレジ導入や機械の導入など)を行った中小企業・小規模事業者に対して、費用の一部が助成される制度です。また、福岡県では「福岡働き方改革推進支援センター」や「福岡県よろず支援拠点」による無料のワンストップ経営・労務相談連携も実施されています

Q3. 最低賃金を下回って支払っていた場合、どのようなペナルティがありますか?

差額の支払いを求められるだけでなく、50万円以下の罰金が科される可能性があります。 最低賃金法第40条により、地域別最低賃金以上の賃金を支払わなかった事業者には50万円以下の罰金が定められています。また、過去に遡って未払い賃金を請求されるリスクや、企業の社会的信用を損なうリスクがあります。

まとめ

令和8年度の福岡県最低賃金は「時間額 1,114円(効力発生日:2026年10月4日)」となり、過去最大級の引き上げとなりました。対応の遅れは法律違反のリスクにとどまらず、採用難や人員流出に直結します

「自社の給与計算が最低賃金をクリアしているか確認したい」「賃金規程の改定や助成金の申請手続きをサポートしてほしい」という福岡県内の経営者・人事労務担当者様は、ぜひお気軽に当事務所の無料労務相談をご利用ください。貴社に最適な実務対応をご提案いたします。

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この記事の著者

福岡社会保険労務士法人 代表社員 社会保険労務士 村里男樹

福岡社会保険労務士法人 代表社員 社会保険労務士 村里男樹

創業50年を超える歴史を持つ福岡社会保険労務士法人の代表社員。「手続きを代行するだけの社労士」ではなく、企業の成長と発展に本気で貢献する「提案型」の支援をモットーとしている。
強みは、労務相談や就業規則の見直し・作成といった基本業務に加え、勤怠・給与・タレントマネジメントなどのクラウドツール導入支援を組み合わせた総合的な人事労務の運用サポート。制度構築後の「運用」を重視し、労務環境の整備と企業発展に繋がる助成金の正しい活用にも注力している。

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