【社労士解説】マネーフォワード クラウド給与の従業員設定を徹底解説!

「マネーフォワード クラウド給与 徹底解説」シリーズの第2回目となる今回は、「従業員情報の設定」について詳しく解説します。
前回の「基本設定編」では会社全体のルールを決めましたが、今回の従業員設定は、給与計算を正確に自動化するために避けては通れない非常に重要なステップです。
「従業員が100人以上いて登録が大変そう…」 「どの項目を埋めればいいのかわからない」
そんな悩みをお持ちの方も、CSVによる一括インポート機能や他クラウドとの連携を活用すれば、大幅に工数を削減できます。設定のポイントを絞って解説しますので、ぜひ参考にしてください。
従業員の登録方法(チュートリアル vs 通常方式)
マネーフォワード クラウド給与では、初めての方でも迷わないように2つの登録方法が用意されています。
チュートリアル方式
画面の指示に従って、1ステップずつ情報を入力していく方法です。各項目の意味が詳しく説明されるため、「まずは1人目をお試しで登録してみる」という場合におすすめです。
通常方式
「従業員の追加・更新」ボタンから、1名ずつ直接入力、またはCSVでの一括登録を行う方法です。
大規模企業でも安心!CSV一括登録のコツ
従業員数が10名、100名と多い場合、1人ずつ入力するのは現実的ではありません。その場合は、CSVファイルを活用しましょう。
【効率的な登録手順】
- 最初に「チュートリアル方式」で1人だけ完璧に登録する。
- その後、従業員一覧からCSVデータをダウンロードする。
- ダウンロードしたエクセル等に、他の従業員情報をコピー&ペーストして埋めていく。
- 完成したファイルをアップロードして一括更新する。
この方法なら、入力項目の多さに挫折することなく、短時間で正確なデータを揃えることができます。
他クラウド(勤怠・労務)からのインポート
すでに「マネーフォワード クラウド勤怠」や、KING OF TIMEなどの他社勤怠ツール、またはSmartHRなどの労務管理ツールを使っている場合は、API連携によるインポートが最もスムーズです。
・勤怠ツールとの連携: 氏名や入社日などの基本情報が引き継げます。
・労務ツールとの連携: 社会保険情報や住所、扶養家族など、より詳細な情報まで一気に取り込むことが可能です。
従業員設定で絶対に押さえるべき「5つのタブ」
従業員の詳細画面には5つのタブがあります。給与計算に直結する重要ポイントをまとめました。
① 一般情報(基本情報・在籍・業務情報)
・生年月日: 40歳になった際の「介護保険料」の徴収などをシステムが自動判別するため、必ず入力してください。
・従業員コード: 勤怠や労務ソフトと連携する場合、ここが共通のIDになります。
・給与形態: 月給・日給・時給を正しく選択してください。
② 住民税・所得税
・所得税の計算区分(甲・乙): 扶養控除等申告書の提出有無に合わせて設定します。
・扶養情報: 配偶者や子供の情報を入れることで、所得税の自動計算が反映されます。
③ 給与情報(手当・通勤手当)
・通勤手当の課税・非課税: 距離や手段(公共交通機関/マイカー)を登録すると、「非課税限度額」を超えた分の課税処理まで自動で行ってくれます。これは手動計算だと間違いやすいポイントなので非常に便利です。
④ 健康保険・厚生年金
・標準報酬月額: 決定された等級を入力します。
・資格取得日: これを入れないと保険料の自動計算が走りません。入社日とは別に設定が必要なので注意しましょう。
⑤ 支払い情報(振込口座)
・複数口座の指定: 「5万円だけ別の口座に振り込む」といった振込指定も、ここで設定可能です。銀行振込データ(FBデータ)を作成する際に必要となります。
まとめ:正しく設定すれば給与計算は「ほぼ自動」に
従業員設定は、最初だけ少し手間がかかる作業です。しかし、ここで「生年月日」「通勤距離」「標準報酬月額」などを正しく入れておけば、その後の月々の計算は驚くほどラクになります。
給与計算のDX化を進め、ミスゼロ・手間ゼロの運用を目指しましょう!

この記事の著者
福岡社会保険労務士法人 代表社員 社会保険労務士 村里男樹
創業50年を超える歴史を持つ福岡社会保険労務士法人の代表社員。「手続きを代行するだけの社労士」ではなく、企業の成長と発展に本気で貢献する「提案型」の支援をモットーとしている。
強みは、労務相談や就業規則の見直し・作成といった基本業務に加え、勤怠・給与・タレントマネジメントなどのクラウドツール導入支援を組み合わせた総合的な人事労務の運用サポート。制度構築後の「運用」を重視し、労務環境の整備と企業発展に繋がる助成金の正しい活用にも注力している。